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皮膚腐食性・刺激性とは【危険性は腐食性>刺激性】

一般事項

皮膚腐食性とは

 皮膚腐食性とは、化学品の4時間以内の皮膚接触で、皮膚に対して不可逆的な損傷を発生させる性質である。

 不可逆的な損傷とは、皮膚組織の破壊である。皮膚組織の破壊とは、表皮から真皮に至る視認可能な壊死である。

皮膚刺激性とは

 皮膚刺激性とは、化学品の4時間以内の皮膚接触で、皮膚に可逆的な損傷を発生させる性質である。

皮膚腐食性・皮膚刺激性の区分

 皮膚腐食性・刺激性の分類は危険性が高い順に以下の区分に分類される。

 区分1A>区分1B>区分1C>区分2

 このとき、区分1A~区分1Cが「皮膚腐食性」であり、区分2が「皮膚腐食性」である。

皮膚腐食性(区分1)

 化学物質が皮膚の組織を破壊、すなわち表皮を通して新皮に達する眼に見える壊死が、4時間までのばく露後に少なくとも1匹の試験動物で見られた場合に、皮膚腐食性と分類される。皮膚腐食性は区分1A~区分1Cに細分される。

区分1A

 3分間以内のばく露後に1時間以内の観察機関で腐食性反応が認められる場合である。

区分1B

3分間を超え1時間までのばく露後に14日以内の観察機関に腐食性反応が見られる場合である。

区分1C

 1時間を超え4時間までのばく露後に14日以内の観察期間に腐食性反応が認められる場合である。

皮膚刺激性(区分2)

 区分2は皮膚刺激性であり、具体的には次の(a)(b)(c)の条件に当てはまるものである。

(a)試験動物3匹のうち、少なくとも2匹で、パッチ除去後24時間、48時間および72時間における評価、又は反応が遅発性の場合には皮膚反応発生後3日間連続しての評価結果で、紅斑及びか皮もしくは浮腫の平均スコア値が2.3以上かつ4.0以下の場合

(b)少なくとも2匹の動物で、通常14日間の観察期間終了時まで炎症が残る。

(c)上記(a)(b)の判定基準ほどではないが、動物間にかなりの反応の差があり、動物1匹で化学品へのばく露に関してきわめて明白な陽性反応がみられる場合。

※紅斑とは毛細血管拡張などが原因で皮膚表面に発赤を伴った状態をいう。

※か皮とは、皮膚が損傷した時、その部位の表面から浸出した血液成分が固まったものであり、かさぶたである。

※浮腫とはむくみである。

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