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すり減り(摩耗)【キャビテーション、アブレージョン、エロージョン】

○すり減り(摩耗)とは
 すり減り(摩耗)とは、コンクリート表面を移動する物質によってコンクリートが継続的に外力を受け、断面の一部が失われていく現象である。

○すり減りの種類
  1. 交通車両の走行による舗装路面のすり減り
  2. 人や物の移動などによる床面のすり減り
  3. ダムや水路構造物で砂礫やキャビテーションによるすり減り
  4. 氷海域での海氷によるすり減り

 

○すり減りの原因
・キャビテーション摩耗
 キャビテーションとは流体の圧力変化によって気泡が生じる現象で、気泡がつぶれる際に強い衝撃をもたらすため、すり減りが生じる。
※キャビテーションは英語で「cavitation」で空洞化などの意味がある。

 

・アブレージョン摩耗
 アブレージョン摩耗とはすり減り摩耗のことである。摩耗の原因となる物体がコンクリート表面を転がったり滑ったりすることで、コンクリートを損失させる摩耗。砂礫によるダム・水路のすり減りやタイヤによる舗装路面のすり減りなどがある。
※アブレーションは英語で「abrasion」であり、すり傷という意味である。

 

・エロージョン摩耗
 エロージョン摩耗とは表面疲労摩耗のことである。摩耗の原因となる物体が角度をなしてコンクリート表面に衝突することにより、コンクリートを損失させる摩耗であり、進行すると穴を掘ったような状態となる。
※エロージョンは英語で「erosion」であり、浸食という意味である。

 

○すり減りの補修
 すり減りが発生した箇所の修復をすることが基本である。すり減り摩耗が起こりやすい箇所では、コンクリート表面を硬くするとすり減り抵抗性が高くなり摩耗を抑制することができる。表面疲労摩耗の起こりやすい箇所ではコンクリート表面を軟らかい材料で覆ってコンクリート表面への衝撃を抑えると摩耗を抑制できる。
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