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高炉スラグ骨材【区分Lowと区分Nomal】

○高炉スラグ骨材とは
 高炉で銑鉄(せんてつ)と同時に生成される溶解スラグを徐冷した後に破砕した物である。
※銑鉄:鉄鉱を高炉で溶かして還元した鉄のこと

 

○高炉スラグ粗骨材の品質
 高炉スラグの物性値は以下の通りである。
  絶乾密度:2.2〜2.6[g/cm³]
  吸水率 :2.0〜5.0[%]
 砂利や砕石と同様に普通の粗骨材とみなして使用することができる。物性値によって区分Nと区分Lに分けられる。
  ※区分Nと区分Lの意味は[Nomal]と[Low]
【区分N】
  絶乾密度:2.4以上(砂利は2.5以上)
  吸水率 :4.0以下(砂利は3.0以下)
 区分Nの高炉スラグ粗骨材は比較的絶乾密度が大きく吸水率が低い。
【区分L】
  絶乾密度:2.2以上(砂利は2.5以上)
  吸水率 :6.0以下(砂利は3.0以下)
 区分Lの高炉スラグ粗骨材は多孔質で吸水率が高く強度が一般の構造物に使用するには不十分なので、耐久性を考慮する必要のない構造物や設計基準強度が21[N/mm²]未満のコンクリートに使用する。

 

○高炉スラグ細骨材
 高炉スラグ細骨材の物性値は以下の通りであり、普通の細骨材とほぼ同様である。
  絶乾密度:2.5〜2.8[g/cm³](砂は2.5以上)
  吸水率 :0.3〜2.5[%]   (砂は3.5以下)
 高炉スラグ細骨材は微弱な水硬性を有するため、貯蔵中に固結し貯蔵設備から引き出しが困難になることがある。特に気温が20℃を超える時期に発生しやすい。
 【参考】絶乾密度とは?
 【参考】吸水率とは?
 
○高炉スラグ骨材の特徴
・産業副産物を利用したリサイクル製品である
・十分な品質管理のもとで安定した品質を有する
・粘土や貝殻等の不純物を含んでいない
・アルカリシリカ反応性がない
・高炉スラグ骨材の細骨材は微弱な水硬性を有する
・ブリーディングが多くなる傾向がある
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