○軽量骨材とは
構造物の自重を低減するために用いられる、密度の小さい骨材である。火山れきを破砕した粒度調整天然軽量骨材と、膨張頁岩(ぼうちょうけつがん)を利用して開発された人工軽量骨材がある。また、人工軽量骨材には、原石の頁岩を破砕し粒度調整してから焼成する非造粒型と、破砕した微粉で造粒する造粒型がある。
○軽量骨材の品質規定
JIS A 5002
試験項目
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人工軽量骨材
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天然軽量骨材
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強熱減量(%)
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1以下
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5以下
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酸化カルシウム[CaO](%)
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−
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50以下
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三酸化硫黄[SO₃](%)
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0.5以下
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0.5以下
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塩化物[NaCl](%)
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0.01以下
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0.01以下
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有機不純物
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試験溶液の色が色見本より淡い
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試験溶液の色が色見本より淡い
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安定性(%)
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−
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20以下
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粘土塊量(%)
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1以下
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2以下
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細骨材の微粒分量(%)
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10以下
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10以下
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○その他
・軽量コンクリートに使用されるのは主に人工軽量骨材である
・軽量骨材用の貯蔵設備はプレウェッティングのために散水できる設備が必要
・人工軽量骨材の含水率は 1回以上/使用日 測定する
・ポンプ圧送時に吸水率が高い人工軽量骨材を低含水状態で用いると、骨材に圧力吸水が生じて圧送が困難になる
・打設時に手押し車で運搬すると軽量骨材が上に浮き上がることがある
・軽量骨材中の水分が原因で凍害が生じるため、寒冷地で使用する場合は検討が必要である