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第2石油類とは【灯油・軽油など】

第2石油類とは

第2石油類とは1気圧において「引火点が21℃以上70℃未満の引火性液体」である。非水溶性と水溶性があり、それぞれ指定数量が異なる。非水溶性の指定数量は1000リットル、水溶性の指定数量は2000リットルである。非水溶性のほうが水溶性より危険なため、指定数量が半分になっている。

第2石油類の主な危険物は以下のとおりである。

第2石油類の特徴

第2石油類は引火点が常温(20℃)より高く、常温では引火しない。加熱などによって液温が引火点以上になれば燃焼に十分な可燃性蒸気が発生する。

灯油

灯油とは、石油製品の1つであり、原油の常圧蒸留によって得られる沸点範囲150℃~300℃の留分。電灯が用いられる以前に「灯火」に用いたため、「灯油」と名付けられた。ストーブの燃料・農業用エンジン・溶剤などに用いる。

引火点は40℃以上である。ガソリンを混合すると引火しやすくなる。蒸気は空気の4~5倍重たい。流動すると静電気が発生しやすい。液体は水より軽く、非水溶性である。

軽油

軽油とは、原油を常圧蒸留したときに灯油の次に留出する石油製品であり、沸点範囲220℃~350℃の留分である。ディーゼル機関の燃料などに用いる。

引火点は45℃以上である。ガソリンと混合すると引火しやすくなる。蒸気は空気の4~5倍重たい。流動すると静電気が発生しやすい。液体は水より軽く、非水溶性である。

灯油とよく似た特性を持っている。灯油との違いは「軽油は硫黄の含有量が多い」という点である。

クロロベンゼン

クロロベンゼンとは、ベンゼンを塩素がしたものである。ベンゼンを塩素ガスと反応させて生成される。ちなみに「クロロベンゼン」の「クロロ」は「塩素」という意味である。合成染料の中間体、殺虫剤の原料、有機溶剤などとして用いられる。

引火点は28℃である。蒸気は空気の4倍重い。若干の麻酔性を有する。液体は非水溶性であり、水より少し「重い」。流動すると静電気が発生しやすい。

繰り返しになるが、水より少し「重い」特徴を持っている。

キシレン

キシレンとは、石油の改質油から分留・抽出される特有の臭気をもつ無色の可燃性液体である。引火性があり有毒である。合成樹脂の原料や、有機溶剤、分析試薬として利用される。

引火点は27℃~33℃である。蒸気は空気の4倍重い。液体は非水溶性であり、水より軽い。流動すると静電気が発生しやすい。

酢酸

酢酸とは、強い刺激臭と酸味のある無色の液体である。食酢の中に約3パーセント含まれ、その酸味の主成分である。糖・アミノ酸・脂肪などの代謝によって生体中でも生成され、代謝の重要物質である。染色や食品調味料、医薬品や化学工業などに広く使われる。

引火点は39℃で、可燃性がある。蒸気は空気より重く、濃い蒸気を吸入すると粘膜に炎症を起こす。液体は水より少し重く、水によく溶ける。強い腐食性があり、皮膚に触れると火傷する。酢酸そのものよりも、酢酸水溶液のほうが負傷性が強い。

コンクリートを腐食させる特徴があるので、床をアスファルトにする等の対策が必要である。

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