プッシュプル型換気装置とは
プッシュプル型換気装置とは、送風機と排風機を併用して一様な空気の流れを作り、有害物質を捕捉する換気装置である。送風機で空気を押し出し(プッシュ)、排風機で空気を吸い込む(プル)ため、プッシュプル型換気装置と呼ぶ。
プッシュプル型換気装置は局所排気装置に比べて、小さい風速で有害物質を捕捉し排出できる。
プッシュプル型換気装置は、「密閉式」と「解放式」に大別される。密閉式は天井・壁・床で囲われた空間に一様な空気の流れを作る方式である。解放式は、送風機と排風機を解放空間に設置し、それぞれを結んだ直線上に一様な空気の流れを作る方式である。
密閉式プッシュプル型換気装置
密閉式プッシュプル型換気装置とは、天井・壁・床で囲まれているブースを有する空間に送風機・排風機を設置し、ブース内に一様な空気の流れを作る換気装置である。送風機と排風機以外は全て密閉されているため、確実な空気の流れを作ることができる。
解放式プッシュプル型換気装置
解放式プッシュプル型換気装置とは、密閉式以外のプッシュプル型換気装置である。解放式プッシュプル型換気装置の要件は厚生労働省から通達が出ており、以下の内容はその抜粋である。
- 送風機により新鮮空気を供給し、排風機でその空気をダクトを通して屋外に排出する構造であること。
- 有害物質の発散源が換気区域の内部にあること。
- 気流の方向は下降気流が望ましいが、有害物質の発散源のできるだけ近い位置に吸い込み側フードを設けるなど、労働者が暴露されるおそれのない構造であること。斜め方向でも横方向でもよい。