技術士第二次試験建設部門の必須科目の解説・考察を行う。
平成28年度技術士第二次試験問題【建設部門】
16.JIS Q 9000:2015に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 製品及びサービスの品質には、意図した機能及びパフォーマンスだけでなく、顧客によって認識された価値及び顧客に対する便益も含まれる。
- 品質マネジメントシステムは良質な製品を提供するためのものであり、顧客の要求事項を満たさない不良品が作り出された場合の処置方法の検討には利用できない。
- 顧客重視の原則がもたらし得る主な便益として、顧客価値の増加、顧客ロイヤリティの改善、リピートビジネスの増加、組織の評判の向上、顧客基盤の拡大、収益及び市場シェアの増加がある。
- 苦情は顧客満足が低いことを示す一般的な指標であるが、苦情がないことが必ずしも顧客満足が高いことを意味するわけではない。
- 監査は監査基準が満たされている程度を判定するためのプロセスであり、このうち内部監査はマネジメントレビュー及びその他の内部目的のためにその組織自体又は代理人によって行われる。
○解答と解説
最も不適切なものは[2]である。不良品は要求事項を満たしていない「不適合」と定義され、予防措置、是正措置、再格付け、特別採用、修正、手直し、修理、スクラップの手順が規定されている。
・再格付け
当初の要求事項とは異なる要求事項に適合するように、不適合となった製品又はサービスの等級を変更すること
・特別採用
規定要求事項に適合していない製品又はサービスの使用又はリリースを認めること