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奴隷のしつけ方【読書感想】

読書媒体:Kindle
読書時間:4時間ほど
満足度 :75/100
 この本は奴隷制度全盛の古代のローマにタイムスリップして、もし奴隷の扱い方を指南する本があったらこんな内容だろうと再現した本である。あたかも当時本当にあった本を現代語に翻訳したような書き方である。本書の日本語タイトルは「奴隷のしつけ方」であるが、英語タイトルは「How to Manage Your Slaves」であり、奴隷のマネジメント方法というタイトルになっている。

当時のローマの人口は約6000千万人であり、そのうちの8人に1人程度が奴隷だったと言われている。奴隷の仕事は多岐にわたり、農村部での畑仕事や鉱山労働者だけではなく都市部での家内奴隷も多数存在した。また、奴隷を所有することは富を誇示する意味があり見栄を張るためでもあった。奴隷は主人に絶対服従を誓う存在であり、反発するなんてことはあり得ない。しかし、奴隷にもそれぞれ性格があり特技があり適材適所がある。また、奴隷をしっかり働かせるためには主人が適切な管理を行うことが大切である。主人とは学んでなるものであり、1つの技能である。

 

 現代において奴隷制度などあり得ないし、読んでいて不快な気持ちになった。不快な気持ちになる理由は、「昔は奴隷に対してこんなひどいことをやっていたのか」という面と「奴隷のしつけ方に書いてある中身でも現代で実際に行われている部分がある」という事実に気が付いたからである。
 「仕事に意欲を見せている奴隷は褒められることでますますやる気を出す」
 「目標を達成可能なものだと思えれば、奴隷はそれに向かって邁進する」
 「奴隷一人ひとりに長期目標を持たせることが重要である」
(本文より)
 『奴隷』という単語を『従業員』などに置き換えると、現代のビジネス本でよく見る文章になる。悪い意味で言えば「サラリーマンは奴隷のような扱いを受けている」となるし、いい意味で言えば「奴隷制度からで現代で使えるマネジメント手法を学ぶことができる」となる。
この本を読んで良かったポイント
  1. 古代ローマ人がその時代に合ったマネジメント本を書くという発想が面白い。またテーマが奴隷の管理手法というのも全くの未知のジャンルで興味深かった。(そもそもそんなジャンルは現代にはない)
  2. ローマの時代背景がなんとなくわかった。奴隷の役割、奴隷の価値、何故奴隷がたくさんいるのかなど。また、奴隷の解放という制度があったのは知らなかった。

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