読書時間:2時間
満足度:80/100
思考の錯覚についての本である。
「思考の錯覚」とは「目の錯覚」と同じような現象であり、錯覚の存在を知っていたとしても避けることができない脳の癖である。
名著「ファストアンドスロー」をわかりやすく実地ベースで解説したような内容である。
○本書で学んだこと
・「実力がある」からよいポジションを手に入れられるのではない
・「実力があると周囲が錯覚する」から良いポジションを手に入れられている
・学生と社会人ではゲームのルールが大きく異なる
・社会人の仕事の多くは、受験勉強よりもはるかに不確実性が大きく、運に左右されやすい
・思考の錯覚の多くは「世界5分前仮説」と問題の構造が同じ
・「優秀な人はだいたい成功する」という経験則は、記憶の書き換えによって起こる思考の錯覚
・人間はコントロールしたいという強い欲求を持っている
・コントロールできるとより幸せで健康的で活動的になる
・「成功するかどうかはコントロールできる」という幻想の中で生きた方が幸せ
・バランスの取れた正しい主張などに人は魅力を感じない
・「シンプルでわかりやすいこと」をそれが事実のように言い切ってしまえ
【認知バイアス一覧】
「ハロー効果」
「少数の法則」
「運を実力だと錯覚する」
「後知恵バイアス」
「利用可能性ヒュースティック」
「デフォルト値バイアス」
「認知的不協和の理論」
「感情ヒュースティック」
「置き換え」
「一貫して偏ったストーリーを真実だと思い込む」