FTA(Fault Tree Analysis)とは
FTAとはFault Tree Analysisの略であり、日本語に訳すると「故障の木解析」となる。不具合事象(災害など)を分析・評価するための手法である。不具合事象を分解し、その事象が起こる原因を「andゲート」や「orゲート」などの論理式で関連づけ、分析を行う。
FTAの手順
FTAの手順は以下のとおりである。
- 故障・事故の設定(頂上現象)
- 頂上現象を招く原因となる事象を遡って解析(欠陥事象)
- 事象の因果関係の論理を「AND」「OR」などの論理記号により図式化する
- これ以上展開できない基本事象に至るまで発生経路をさかのぼって原因を求めて論理を展開する(末端事象)
まず、解析しようとする事象を最上段に記載する。
その下の2段目にその災害の直接の原因となる不良状態や作業者のエラーなどの欠陥事象を並べて書いて、頂上現象との間をゲートで結ぶ。
3段目には、2段目に記載した欠陥事象の原因となるものを書き、2段目との間をゲートで結ぶ。
このように、上から下へ順次細かく原因となる事象を書き進め、これ以上分解できない事象(末端事象)まで分解を行う。
FTAの特徴
FTAは、災害などの不具合事象を末端事象まで分解して論理式で表現する。そのため、それぞれの末端事象の発生確率を見積もることで、頂上として設定した災害などの不具合事象の発生確率を論理的に見積もることができる。