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軌条設備【勾配、分岐、逸走防止】

労働安全衛生規則
第196条〜第236条
は軌条設備に関する条文である。

 

 曲線について規定しているのが第201条である。
以下条文
(曲線部)
第二百一条  事業者は、軌道の曲線部については、次に定めるところによらなければならない。
一  曲線半径は、十メートル以上とすること。
二  適当なカント及びスラツクを保つこと。
三  曲線半径に応じ、護輪軌条を設けること。
[解説]
 カントとは横断勾配でありバンクのことである。スラックとは曲線を車両が走行する際にレールと車輪が接触するのを防ぐために、レールの幅を広げることである。どちらもシールドには関係ない。
 護輪軌条とはカーブで脱線するのを防ぐためにレールの横に設置するガードレールのことである。

 

勾配について規定しているのが第202条である。
(軌道のこう配)
第二百二条  事業者は、動力車を使用する区間の軌道のこう配については、千分の五十以下としなければならない。
[解説]
 5%以下の勾配でなければ動力車を使用してはいけない。
 分岐について規定しているのが203条である。
(軌道の分岐点等)
第二百三条  事業者は、軌道の分岐する部分には、確実な機能を有する転てつ器及びてつさを設け、軌道の終端には、確実な車止め装置を設けなければならない。
[解説]
 転てつ器とはポイントのことである。てつさとは轍叉であり、レールの交差部分のことである。

 

 逸走防止装置について規定しているのが204条である。
(逸走防止装置)
第二百四条  事業者は、車両が逸走するおそれのあるときは、逸走防止装置を設けなければならない。
[解説]
 逸走防止装置は立坑下で控えを取る方法や、坑口にゲートを設ける方法、レール上に止め板を設置する方法など様々である。

 

 労働安全衛生規則第199条〜204条の根拠法律は労働安全衛生法の第20条(1)である。
 以下条文
(事業者の講ずべき措置等)

 第二十条  事業者は、次の危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。

 一  機械、器具その他の設備(以下「機械等」という。)による危険
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