人間工学を考慮した本質的安全設計方策【人が作業をしやすいように設計する】

人間工学を考慮した本質的安全設計方策

「機械の包括的な安全基準に関する指針」では、機械の安全化を図るために機械の設計者等が考慮する事項を記載している。

機械の設計者等は機械の安全化を図るために、「本質的安全設計方策」を検討する必要がある。

「機械の本質的安全基準に関する指針」の「別表第2 本質的安全設計方策」内に、以下のように記載がある。

労働者の身体的負担の軽減、誤操作等の発生の抑止等を図るため、人間工学に基づく配慮を次に定めるところにより行うこと。

(1)労働者の身体の大きさ等に応じて機械を調整できるようにし、作業姿勢及び作業動作を労働者に大きな負担のないものとすること。

(2)機械の作動の周期及び作業の頻度については、労働者に大きな負担を与えないものとすること

(3)通常の作業環境の照度では十分でないときは、照明設備を設けることにより作業に必要な照度を確保すること。

機械の包括的な安全基準に関する指針 別表第2本質的安全設計方策

この項目は、人間工学の考えを機械の設計に反映されるよう設計者に対して求めたものである。

人間工学を取り入れる際の具体的な留意事項

人間工学を取り入れる際の具体的な留意事が「『機械の包括的な安全基準に関する指針』の解説等について」内に記載されている。

機械の設計に当たって人間工学に基づく原則や知識を活用することにより、労働者の身体的負担と精神的負担を軽減すること及び照度不足による誤認等から誤操作が発生することを防止することを求めたものであること。

 本項に掲げるもののほか次のような例があり、また、JIS B9700-2の4.8にも例が示されていること。

ア 作業の妨げとなる点滅光、閃光等がないようにすること。

イ 機械から騒音、振動、温熱等を可能な限り除去すること。

ウ 作業位置から見て、危険な箇所が十分認識できるようにすること。

「機械の包括的な安全基準に関する指針」の解説等について

JIS B9700-2は廃止され、JIS B9700機械類の安全性-設計のための一般原則-リスクアセスメント及びリスク低減に置き換えられた。

「6.2.8 人間工学原則の遵守」に以下のような内容が記載されている。(抜粋・要約)

  • 機械を使用中、ストレスの大きな姿勢及び動作をする必要がないようにする
  • 機械、特に手持ち機械及び移動機械は、人間の労力、制御器の操作及び手、腕、脚の身体構造に配慮して容易に運転可能なように設計する。
  • 騒音、振動及び極端な温度のような温熱の永虚を可能な限り制限する。
  • オペレーターの作業リズムを自動運転のサイクルに無理に合わせない
  • 明るさが十分でない場合、機械上又は機械の中に照明を備える。
  • 手動制御器は、その配置、操作時の移動量及び抵抗量が実行される動作に適合するよう配列しなければならない。