両端固定梁せん断応力計算例【H300、等分布荷重】

○せん断応力の検討
1.最大せん断力の算出
最大せん断力Q = 単位荷重p × スパン長L ÷ 2
単位荷重P:1 [kN/m]
スパン長L:10[m]
最大せん断力Q = 1[kN/m] × 10[m] ÷ 2
=5[kN]

2.最大せん断応力度の算出
せん断力はH鋼のウェブが負担すると仮定すると
最大せん断応力度σ = 最大せん断力Q ÷ フランジの断面積A × 1.5
前項より
最大せん断力Q : 5[kN]
フランジの断面積A = 300[mm] × 10[mm]
= 3000[mm³]
= 30[cm³]

最大せん断応力度σ = 5 ÷ 30 × 1.5
= 0.25[kN/cm²]

3.許容せん断応力度の算出
長期せん断応力の場合
許容せん断応力度 σp = 基準強度F ÷ 1.5 ÷ √3
基準強度F:235[N/mm²]= 0.235[kN/mm²]= 23.5[kN/cm²]
許容せん断応力度 σp = 23.5 ÷ 1.5 ÷ √3
= 9.06[kN/cm²]

4.最大せん断応力度と許容せん断応力度の比較
最大せん断応力度 σ:0.25[kN/cm²]
許容せん断応力度 σp:9.06[kN/cm²]

最大せん断応力度σ < 許容せん断応力度σp

したがって、梁部材は安全である。
※単純梁と全く同じである