電流とは【電荷が連続的に運動する現象】

電流とは

電流とは、電気の流れであり、電荷が連続的に運動する現象である。

電流の単位は[A(アンペア)]である。

電流の定義は「真空中に1メートルの間隔で平行に置かれた無限に小さい円形断面を有する無限に長い2本の直線状導体のそれぞれを流れ、これらの導体の長さ1メートルごとに力の大きさが2×10-7ニュートンの力を及ぼし合う不変の電流を1アンペアとする」とされている。

1アンペアの電流は1秒間に1クーロンの電荷を運ぶ。

電流の辞書の説明

電流

電流電気の流れ,すなわち電荷が運動する現象を一般に電流という。電流の強さは,ある断面を通って1秒間に流れる電荷(単位クーロン)の量で測られ,この単位をアンペアといい,記号Aで表す。また,電流の向きは正の電荷の流れる向きと約束する。なお,金属などを伝わって流れる定常電流に対しては,両端の電位差との間にオームの法則が成立する。

世界大百科事典

電流

通常、電荷群が連続的に動く現象をいう。水の分子群が連続的に動く現象を水流とよぶのに似ている。正電荷の流れる向きを電流の向きと定めてある。電流の担体は多くの場合電子であり、電子は負電荷を帯びているから電子の動く向きと電流の向きとは反対になる。電流の単位はアンペア(A)で、「真空中に1メートルの間隔で平行に置かれた無限に小さい円形断面を有する無限に長い2本の直線状導体のそれぞれを流れ、これらの導体の長さ1メートルごとに力の大きさが2×10-7ニュートンの力を及ぼし合う不変の電流を1アンペアとする」と定義してある。1アンペアの電流は1秒間に1クーロンの電荷を運ぶ。交流の場合は強さが絶えず変化するので、電流の瞬時値の2乗の平均の平方根をとった実効値を用いる。

日本大百科全書

電流とクーロン

電流とクーロンの関係は「1アンペアの電流は1秒間に1クーロンの電荷を運ぶ」とされている。これを式であらわすと、以下のとおりとなる。

電流の種類

伝導電流

導体や半導体内、または真空中において、自由電子が電界の力を受けて移動することにより生じる電流のことである。

運搬電流

電解質溶液中のイオンなど、帯電した粒子が運動することによって生じる電流のことである。

束縛電流

原子内で軌道運動している電子や電子スピンあるいは核スピンによって生ずる電流を束縛電流という。