電圧とは【電流を流そうとする能力】

電圧とは

電圧とは、2点間の電位の差であり、導体の電気抵抗に逆らって電流を流そうとする能力である。

電圧が大きいほど、電流はよく流れる。

電圧の単位は[V(ボルト)]である。

電圧の例

身近な電圧の例は以下の通りである。

  • 一般的な乾電池 ⇒ 1.5[V]
  • 車のバッテリー ⇒ 12[V]
  • 世界の家庭用コンセント ⇒ 100~250[V]
  • 一般的な静電気 ⇒ 3000[V]
  • 雷 ⇒ 100000000[V](一億ボルト)

電圧の辞書の解説

電圧

2点間の電位の差、または、ある点の電位を基準とした他の点の電位。前者の場合は2点を指定して、たとえば「抵抗の両端の電圧」のようにいう。発電機や電池などのように、2点が出力端子であることがはっきりしているときには、「発電機の電圧」「電池の電圧」などということもある。後者の例としては、エレクトロニクス機器などで、シャーシ(筐体 (きょうたい) 。機器類を収めた箱)を基準とした回路各部の電位を電圧ということもある。電圧を生じる元となる作用は起電力とよばれる。また、電気回路や物体に電位差を与えることを、「電圧を加える」という。2点間を1クーロンの電荷を動かすのに1ジュールのエネルギーを要するとき、この2点間の電圧を1ボルトと定めてある。なお交流電圧は、大きさが絶えず変化しているので、通常、電圧の瞬時値の2乗の1周期間の平均をとり、この平方根の値を電圧とよぶ。これを実効値という。

日本大百科全書

電圧

おもに電流回路で用いられることば。電位差と同義語であり,単位はV。定性的にいえば,電圧は導体の電気抵抗に逆らって電流を流そうとする能力を表す。電源(電池など)の両端の電位差は電源電圧と呼ばれ,電流が流れていない状態では起電力に等しいが,電流が流れると電源の内部抵抗のため起電力より減少する。電源と負荷を導線で結ぶと,負荷にかかる電圧は,導線の電気抵抗のために電源電圧より下がる。これを電圧降下と呼ぶ。

世界大百科事典

電圧の定義

1[V(ボルト)]の定義

1クーロンの電荷を動かすのに1ジュールのエネルギーを要するとき、この2点間の電圧を1ボルトと定めてある。

これを式で表すと、以下のとおりとなる。

ボルト[V]×アンペア[A]=ワット[W]

1[A(アンペア)]の定義

1アンペアの電流が1秒間に運ぶ電気量が1クーロンである。

それを式で表すと、以下のとおりとなる。

ボルトとアンペアとワットの関係

ボルト[V]とアンペア[A]の定義から、以下の計算式によりワット[W]となる。