力の抜きどころ【読書感想】

 

読書媒体:kindle
読書時間:2時間ほど
満足度 :85/100
 仕事に取り組む時は「クリティカルはどこか」「リスクが大きいのはどこか」を考えているため、常日頃から力の入れるどころを探していた。そんな時に本書に出会った。力の抜きどころを習得するということは、すなわち力の入れどころを見極めるということである。
 100点を目指すのではなく、あらゆるリスクを考慮して何が起きても最低でも60点は取れるように仕事をすることを目標にしている私の考えに合う部分が多々あった。
○本書で学んだこと
・力を抜くことは「言うは易く行うは難し」。
・力を抜くのが難しいのは「完璧主義思考」があるため。「最適主義思考」を身につけて今より少ない時間で大きな成果を出す。
・完璧主義は性格ではなく、習慣である。努力で直すことができる。
・完璧主義の人はがんばること自体に美徳を感じている。
・完璧主義の人は丁寧すぎてスピードが遅い、上手に力を抜く人は多少粗いがスピードが速い。
・速いというだけで満足を得られる。逆に、時間が経てば経つほど質の高いものを期待される。
・ある仕事を行うにあたり、余分な時間が与えられると人は与えられた全部の時間を無駄なく使うために仕事のペースを無意識のうちに調整し、生産性の低い仕事になることが多い。
・最悪・最高・合格の三段階で考える。「最悪の場合は何を重視するか」「最高のものに仕上げるには何をしたらいいか」「最低、何をすれば合格ラインなのか」
・完璧主義の人はプロセス志向、上手に力を抜く人は目的志向。
・自分のこだわりを脇において、相手のニーズからスタートして考える。
・完璧主義の人は前例どおりにがんばる。上手に手を抜く人は独創的に工夫する。
・面白い仕事、面白くない仕事などない。面白いやり方と面白くないやり方があるだけ。
・完璧主義の人は一発勝負で考える。上手に力を抜く人は確率論で考える。
・様々なチャレンジは確率論。すなわち、確率が低い勝負であっても繰り返し行っていけばいつかは勝つ。もし、チャレンジしてもとくに失うものがなければ勝負をし続ける。
・「じゃんけん、じゃんけん、またじゃんけん」
・完璧主義の人は1つの打ち手で失敗しないようにがんばる。しかし、失敗を恐れるあまり、数を試すことを忘れてしまいがち。上手に力を抜く人は1つのことに100%を求めず、失敗も受け入れながらいくつかの施策を試し、全体でうまくいけばいいと考える。
・完璧主義の人はどうしようもないことに悩む。上手に力を抜く人は自分のできることに集中する。
・完璧主義の人はすべてのリスクに備える。上手に力を抜く人は大きなリスクに徹底して備える。