レーザー機器のクラスの定義
「昭和61.1.27 基発第39号」および「平成17.3.25 基発0325002号」で「レーザー光線による障害の防止対策について」という文章が発行されている。
この文章内に「レーザー光線による障害防止対策要綱」が定められており、レーザー業務による障害を防止するための措置が記載されている。
※基発とは、労働基準局長名で発する通達
クラス３Bレーザー機器使用に係る措置
１．レーザー管理区域
クラス３Bレーザー管理区域について必要な措置の概要は以下のとおりである。
- レーザー管理区域を区画し明示すること
- 関係者以外の立ち入りを禁止し自動ロック等の措置を講じること
- 関係者以外が管理区域に立ち入る場合は、レーザー機器管理者の指揮のもとに行動させること
２．レーザー機器
クラス３Bレーザー機器に対して必要な措置の概要は以下のとおりである。
- レーザー光線は目の高さを避けて設置し、可能な限り遮蔽する。レーザー光路の末端は適切な反射率及び耐熱性を持つ拡散反射体又は吸収体とする。
- キー等により作動する構造とする
- 非常停止スイッチ、警報装置、レーザー光線の放出口にはシャッターを設ける
- レーザー管理区域の囲いを開けた場合は、インターロック等が作動するようにする
- レーザー光線の放出口には、その旨の表示を行う
３．作業管理・健康管理
クラス３Bレーザー機器使用時の作業管理・健康管理として必要な措置の概要は以下のとおりである。
- 調整時は必要最小出力のレーザー光線により行う
- レーザー光線の種類に応じた有効な保護眼鏡を作業者に着用させる。できるだけ皮膚の露出が少ない衣服を作業者に着用させる。
- 作業開始前に点検を行う。また、一定期間以内ごとに専門的知識を有する者が点検を行い、必要な整備を行わせる 。
- レーザー業務に従事する労働者を雇入れ、もしくは労働者の作業内容を変更して当該業務につく、使用するレーザー機器を変更した時は教育を行う
- レーザー業務従事者者については、雇入れ又は配置換えの際に視力検査に併せて前眼部検査を行う
ちなみに、クラス４レーザー機器を使用する場合は、下記事項が追加される。
- レーザー機器の操作はレーザー光路からできるだけ離れた位置で行う
- できるだけ燃えにくい素材を用いた衣服を作業者に着用させる。
- レーザー業務従事者者については、雇入れ又は配置換えの際に眼底検査を行う
４．その他
- レーザー管理区域の出入口等の見やすい箇所に「レーザー機器管理者氏名」「危険性、有害性、取扱い上注意すべき事項」「レーザー機器の設置を示す表示」を掲示する
- レーザー機器の高電圧部分には、その旨を表示し、感電の危険を防止する措置を講じる
- レーザー管理区域内に爆発性の物、引火性の物を持ち込まない
- レーザー業務を行う際、有毒ガス、粉じん等が発生する場合には所定の措置を講じること。
- レーザー光線による障害の疑いのある者については、速やかに医師による診察又は処置を受けさせる
