ホールド・ツゥ・ラン制御装置とは【ボタンを押したときのみ動く】

ホールド・ツゥ・ラン制御装置とは

ホールド・ツゥ・ラン制御装置とは、ボタンをホールド(保っている)状態にの間は、機械がラン(稼働)する機械である。

ボタンを押したときのみ動き、ボタンから手を離したら止まるということである。

このような制御とすることで、誤ってボタンに触れた時に機械が一瞬動くのみとなり、作業者の挟まれや巻き込まれのリスクを低減することができる。

また、機械操作中に誤って転倒した場合など、不測の事態が発生したときにボタンから手が離れると機械が止まるので、作業者の安全を確保することができる。

ホールド・ツゥ・ラン制御装置の定義

ホールド・ツゥ・ラン装置はJIS B9700に以下のように記載されている。

ホールド・ツゥ・ラン制御装置

手動制御器(アクチュエーター)を作動させている間に限り、危険な機械機能の起動開始指令を出し、かつ、維持する制御装置。

JIS B9700 機械類の安全性

また、「『機械の包括的な安全基準に関する指針』の解説等について」には、以下のように記載されている。

「ホールド・ツゥ・ラン制御装置」とは、手動制御器を作動させている間に限り危険な機械機能の起動開始指令を出し、かつ、維持する制御装置のこと

「機械の包括的な安全基準に関する指針」の解説等について

ホールド・ツゥ・ランの意味

ホールド・ツゥ・ラン装置は英語で「hold-to-run control device」である。

「hold」の意味は「保つ」であり、「run」の意味は「稼働する」である。

すなわち、「hold-to-run」とは「(ボタンを)保っている間は稼働する」という意味である。