機械の製造者が行う危険性又は有害性の同定【機械を作る側が行うリスクアセスメント】

危険性又は有害性の同定

機械の包括的な安全基準に関する指針によると、機械の製造等を行う者は以下のリスクを同定しなければならない。

4.危険性又は有害性の同定

機械の製造等を行う者は、次に掲げる機械に労働者が係る作業等における危険性又は有害性を「別表第1 機械の危険性又は有害性」に例示されている事項を参照する等して同定するものとする。

ア 機械の製造の作業

イ 機械の意図する使用が行われる作業

ウ 運搬、設置、試運転等の機械の使用の開始に関する作業

エ 解体、廃棄等の機械の使用の停止に関する作業

オ 機械に故障、異常等が発生している状況における作業

カ 機械の合理的に予見可能な誤使用が行われる作業

キ 機械を使用する労働者以外の者が機械の危険性又は有害性に接近すること

機械の危険性又は有害性の種類

別表第1に記載されている機械の危険性又は有害性は、以下の11の項目である

  1. 機械的な危険性又は有害性
  2. 電気的な危険性又は有害性
  3. 熱的な危険性又は有害性
  4. 騒音による危険性又は有害性
  5. 振動による危険性又は有害性
  6. 放射による危険性又は有害性
  7. 材料及び物質による危険性又は有害性
  8. 機械の設計時における人間工学原則の無視による危険性又は有害性
  9. 滑り、つまずき及び墜落の危険性又は有害性
  10. 危険性又は有害性の組み合わせ
  11. 機械が使用される環境に関連する危険性又は有害性

機械の製造の作業

「機械の製造の作業」において同定する危険性又は有害性については、当該製造する機械又はその部品もしくは構成品に関する危険性又は有害性である。

機械に故障、異常等が発生している状況

「機械に故障、異常等が発生している状況」には、機械の部品の劣化や破損、回路の短絡等による故障、電磁ノイズによる誤動作、ソフトウェアエラーによる誤動作等が含まれる。