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合理的に予見可能な誤使用とは
機械の包括的な安全基準に関する指針によると、合理的に予見可能な誤使用とは以下の内容である。
合理的に予見可能な誤使用
製造等を行う者が意図していない機械の使用であって、容易に予見できる人間の挙動から行われるものをいう。
合理的に予見可能な誤使用の例
機械の使用中に、機能不良、事故又は故障が生じた時の人の反射的な行動があった場合
機械を使用している時に、不意に機械にトラブルが生じたときなどに人が反射的にとる行動のことである。「場面行動本能」と呼ばれるヒューマンエラーである。
集中力の欠如又は不注意から生じる誤った行動があった場合
人が機械を使う時に、長時間の業務などにより集中力が欠落したときにとる行動である。「単調作業による意識低下」や「疲労」と呼ばれるヒューマンエラーである。
作業中における「近道反応」「省略行動」等の行動があった場合
人が機械を使う時に、本来は実施しなけれければいけない正規の手順を省き、危険な行為を行うことである。「近道・省略行動」と呼ばれるヒューマンエラーである。
機械の運転を継続させようという動機から生じる不適切な行動があった場合
機械にトラブルが発生したのにも関わらず、トラブルを黙認し不適切な方法で意図的に使用を継続した時に生じるリスクである。
機械の製造等を行う者が意図する使用目的、用途、使用方法を正しく知らない労働者がとりがちな行動があった場合
機械を取り扱う労働者が、機械についての正しい知識を持たない状態で機械を取扱い、危険な行為を行うことである。「無知・未経験・不慣れ」と呼ばれるヒューマンエラーである。