誤操作による危害を防止するための起動装置についての本質的安全設計方策【意図的に起動できるように】

誤操作による危害を防止するための起動装置についての本質的安全設計方策

「機械の包括的な安全基準に関する指針」では、機械の安全化を図るために機械の設計者等が考慮する事項を記載している。

機械の設計者等は機械の安全化を図るために、「本質的安全設計方策」を検討する必要がある。

「機械の本質的安全基準に関する指針」の「別表第2 本質的安全設計方策」内に、以下のように記載がある。

誤操作による危害を防止するため、起動装置については次に定めるところによるものとすること。

ア 起動装置を意図的に操作したときに限り、機械の起動が可能であること。

イ 複数の起動装置を有する機械で、複数の労働者が作業に従事したときにいずれかの起動装置の操作により他の労働者に危害が生ずるおそれのあるものについては、一つの起動装置の操作により起動する部分を限定すること等当該危害を防止するための措置が講じられていること。

ウ 安全防護領域に労働者が侵入していないことを視認できる位置に設けられていること。視認性が不足する場合には、死角を減らすよう機械の形状を工夫する又は鏡等の間接的に当該領域を視認する手段を設ける等の措置が講じられていること。

機械の包括的な安全基準に関する指針 別表第2本質的安全設計方策

起動装置を意図的に操作した時に限り機械の起動が可能であることについて

起動装置を意図的に操作した時に限り機械の起動が可能であることについて、「『機械の包括的な安全基準に関する指針』の解説等について」に記載されている。

誤って身体の一部がレバー等に触れる等、起動させようという意図がないのに機械が起動してしまうことによるリスクを低減しようとするもので、押しボタンを押しながら起動レバーを動かさないと機械が起動しないようにすること等を求めたものであること。

「機械の包括的な安全基準に関する指針」の解説等について

安全防護領域に労働者が侵入していないことを視認できる位置に起動装置を設けることについて

安全防護領域に労働者が侵入していないことを視認できる位置に起動装置を設けることについて、「『機械の包括的な安全基準に関する指針』の解説等について」に記載されている。

機械の安全防護領域内に他の作業者がいるにもかかわらず、機械の運転を開始して機械にはさまれる等のリスクを低減するための措置を求めたものであること。

「機械の包括的な安全基準に関する指針」の解説等について