フォールトアボイダンスとは【機械が簡単に壊れないようにする】

フォールトアボイダンスとは

 フォールトアボイダンスとは「機械が簡単に壊れないようにする」という設計思想である。フォールト(故障)をアボイダンス(回避)するという意味である。

フォールトアボイダンスの考え方

 機械が故障しないためには、そもそも壊れない部品を使うことが最も確実な方法である。そのような考え方に基づき、信頼性が高い部品で機械を構築して壊れにくい機械を作ろうという考え方が「フォールトアボイダンス」である。

 機械の故障が人命に直結するような「簡単に壊れると困る物」の設計にフォールトアボイダンスの考え方が取り入れられる。

フォールトアボイダンスの辞書解説

フォールトアボイダンス

あるシステムについて、障害(誤作動や誤操作)そのものが起こらないようにすること。また、そのための設計(思想)のこと。機器の故障が起こらないように、あらかじめ高品質な製品を投入する場合など。

大辞林

フォールトアボイダンスの例

宇宙船

 宇宙船は故障が大事故に直結するため、高い信頼性が求められる。そのため、フォールトアボイダンスの考え方に基づき、機械が簡単に壊れないような設計を行っている。

医療機器

 医療機器は人体に直接関わる機械である。また、医療機器によって生命を維持する場合もある。このような機械が故障すると、人命に関わる可能性が高くなる。そのため、フォールトアボイダンスの考え方に基づいた設計が必要となる。

自動車

 自動車は広く社会に普及しているが、1tほどの重量がある鉄の塊が時速40km/h程度の速度で走行しており、非常に危険である。万が一ブレーキが故障して事故が起きた場合は、大怪我に繋がる可能性が高い。したがって、自動車の設計についてもフォールトアボイダンスの考え方を取り入れた設計が必要となる。