KYT基礎4R法の進め方
KYT基礎4Rは、4つのラウンドによって構成されている。
- どんな危険がひそんでいるか
- これが危険のポイントだ
- あなたならどうする
- 私達はこうする
1R「どんな危険がひそんでいるか」
1Rは危険の抽出を行うラウンドである。「どんな危険がひそんでいるか」を考え、話し合うラウンドである。1RはKY活動の中で最も大切なラウンドである。1Rはアイディアを出すラウンドなので、参加者全員で自由に発言をしながら気づきを得ることができるような場にすることが大切である。
また、危険のポイントを考える際は「不安全行動」と「不安前状態」をセットで考えるようにする必要がある。労災のほとんどは「不安全行動」と「不安全状態」がセットになったときに起こる。KYでは特に「不安全行動」にしっかりと注目して危険を抽出する。
2R「これが危険のポイントだ」
2Rは、見つけた危険のポイントから最も重要だと思う危険を絞り込むラウンドである。「これが危険のポイントだ」と、決める。絞り込みを行うことで、危険の重要性をしっかりと考え、優先して対処すべき危険を判断する能力を養う。
絞り込みを行う際は「結果の重大さ」と「頻度」を考慮して行うことが一般的だが、悩むときは「結果の重大さ」を重視すべきである。
3R「あなたならどうする」
3Rは、絞り込んだ危険のポイントについて対策を考えるラウンドである。「あなたならどうする」ということを考える。3Rも1R同様、アイディア出しのラウンドである。自由に議論を行うことが大切である。
対策を考える上で、すぐにできる対策を考えることが大切である。KY活動は「目の前の仕事を今から安全に行うためにはどうするか」を全員が考え、実行するための活動である。時間がかかるような対策はすぐにできないので、KY活動の考え方と相性が良くない。
4R「私達はこうする」
4Rは、出てきた対策案の中から、実際にどうするかを決定するラウンドである。「私達はこうする」という意思決定を行う。
4Rで決定したことは、以後実施することが大切である。実際にできないような目標を設定するのではなく、実行可能な目標を設定し実行することで安全が促進される。