熱応力とは【部材に熱を加えたときに発生する力】

熱応力とは

熱応力とは、部材の温度が変化した際に発生する応力である。

熱応力

材料が温度の変化によって膨張または縮小のため生ずる圧力。たとえば、断面一様な棒の両端を固定し、温度変化を「t」線膨張係数を「α」、ヤング率を「E」とすると、熱応力「σ」は

σ=E×α×t

となる。

機械用語辞典

線膨張係数とは

 線膨張係数とは、温度を1度上げたときの長さの増加の割合である。

単位は[/℃]である。

温度変化に伴う長さの増加を式で表すと、以下のようになる。

長さの増加(Δl)=線膨張係数(/℃)×元の長さ(l)×温度変化(℃)

物質によって固有の値がある。

ヤング率とは

ヤング率とは、フックの法則が成立する弾性範囲におけるひずみと応力の比例定数である。

ヤング率の単位は[Pa]もしくは[N]である

ヤング率、ひずみ、応力の関係を式で表すと、以下のようになる。

ヤング率[N]×ひずみ[無次元]=応力[N]

ひずみとは

ひずみとは、物体に外力を加えたときに生じる「伸び」や「縮み」などの変化の割合である。

ひずみを式で表すと、以下のようになる。

ひずみ(無次元)=長さの変化量(Δl)÷元の長さ(l)

「ひずみ=長さ÷長さ」という式なので、ひずみの単位は無次元となる。