単純梁とは【梁を置いただけ】

○単純梁とは
単純梁とは橋のような両端を支持された梁構造である。ポイントは、両端を「固定」でなはく、「支えている」構造という点であり、梁は乗せただけの状態である。

○単純梁の適用範囲
単純梁は土台の上に橋を掛けるような構造の梁本体の安全性を計算する際に使用すべきモデルである。
梁の両端の付け根の強度を検討する必要がある場合は、単純梁ではなく両端固定梁として計算する必要がある。
(単純梁の例)
橋台の上に掛ける橋
足場板
開口養生で使用する木材
土留め横矢板

○梁の種類
梁は支点条件により3種類に分類することができる。「単純梁」と「両端固定梁」と「片持ち梁」である。
「単純梁」は橋のように両端を支えられた梁構造であり、最も一般的かつ簡易な構造である。建築士を目指すような人は別だが、仮設レベルの計算を実務上行う人は、「単純梁」の計算ができれば十分である。

○支点条件
単純梁の支点条件は、一端が「ピン支点」、他端が「ローラー支点」となっている。このように設定することで梁本体の変形を考慮する必要が無い「静定構造」として扱うことができ、計算を簡略化することができる。

○単純梁公式【中心集中荷重】
P:全荷重
L:スパン長
E:ヤング率
I:断面2次モーメントM:曲げモーメント
R:反力
Q:せん断力
δ(デルタ):たわみ
R=Q=P/2
M=PL/4
δ=PL³/48EI

【等分布荷重】
p:単位荷重
L:スパン長
E:ヤング率
I:断面2次モーメント
M:曲げモーメント
R:反力
Q:せん断力
δ(デルタ):たわみ
R=Q=pL/2
M=pL²/8
δ=5pL⁴/384EI