屋根スラブに変状が生じたRC校舎【過去問論文考察】

○現況
・築40年のRC3階建校舎
・関東地方内陸部
【屋根スラブにひび割れが発生】
・ひび割れ幅0.3〜0.6mm
・一部はく落
・一部錆汁を伴う
・かぶりは20mm

○原因
・防水層の劣化による屋上からの漏水が変状の原因
・屋上スラブのコンクリートは8月に打設
・水セメント比が高く、乾燥ひび割れが生じやすい
・日射による温度変化に伴うひび割れの可能性がある
・かぶりが20mmと薄いため、中性化による劣化の可能性がある

○今後20年間使用するために
【調査】
・鉄筋を一部露出させ、鉄筋の健全性を調査
・中性化深さを調査するために、コアを採取
・腐食の可能性を調査するために、自然電位法で調査
【補修】
・屋根防水の補修を全面に渡って行う
・中性化対策として、表面被覆工法を施工
・鉄筋の腐食が進行している場合は、鉄筋差し替え補強が必要