型枠の材質【メリット・デメリット】

○型枠とは
 コンクリート構造物を成形するための鋳型(いがた)であり、所定の強度と剛性を要し、位置、形状および寸法は正確でなければならない。また、型枠および支保工は容易に取り外しができ、コンクリートに損傷を与えないものでなければならない。

 

○型枠概要
 型枠はコンクリートに接するせき板である。コンクリートが付着することを防止するとともに、取り外しを容易にするため剥離剤が塗布されている。型枠に用いられる材料は合板・鋼製・軽金属製・プラスティック製などがある。

 

○合板型枠
 合板は加工が容易で仕上がりが美しく、一般的には経済的であるため広く使われている。しかし、アルカリに弱く耐久性・転用性の面でメタルフォームに比べて劣る。樹種によってはコンクリート面に着色・変色・硬化不良などの欠陥をもたらすことがあるため、合成樹脂加工などの表面処理加工が施される。合板は「合板の日本農林規格」の「コンクリート型枠用合板の規格」に規定するものを用いる。
 標準転用回数:4〜8回
※メタルフォーム=metal form=「金属」「型枠」

 

○鋼製型枠(メタルフォーム)
 メタルフォームは剛性・耐久性・仕上がり精度・水密性など優れた性能を持っているが、重量が重く加工性が悪い・保温性が悪い・さびが出やすいなどの欠点がある。メタルフォームはJIS A 8652「金属製型わくパネル」に規定されたものを用いる。
 標準転用回数:30回程度

 

○アルミニウム合金製型枠
 アルミニウム合金製パネルは質量が鋼製型枠パネルの約半分であり作業性に優れているが、高価である。
 標準転用回数:50回程度

 

○プラスティック製型枠
 プラスティック製の型枠は利点として重量が軽い・複雑な形状のものを量産できる・透明なものを作れるといった点がある。欠点としては衝撃に弱い・熱や直射日光に弱い・高価という点である。
 標準転用回数:20回程度