吸水率【強度に反比例】

○吸水率とは
 吸水率とは、骨材が含むことができる水の量を百分率で表した数値である。骨材に空隙が多いとその空隙に水が入るため、吸水率が高くなる。吸水率が高いほど骨材の密度は小さく、安定性試験の損失量やすりへり減量が大きい。

 

○吸水率の定義
 吸水率[%]=吸水量÷絶乾状態の質量

 

○吸水率の影響
・吸水率が高い骨材を用いたコンクリートは凍結時に骨材が膨張してポップアウトしやすい
・凍結融解作用を受けるコンクリートは粗骨材の吸水率2.0%以下
・凍結融解作用を受けるコンクリートの細骨材は吸水率3.0%以下
・吸水率が高い骨材を用いたコンクリートをポンプ圧送すると、骨材にがコンクリートの水分を吸収して圧送困難となることがある
・高炉スラグ粗骨材の区分Lは多孔質で吸水率が高いので、耐久性を考慮する必要のないコンクリートや設計強度21N/mm²未満のコンクリートに用いる

 

○各種骨材の吸水率の規格値
種類
吸水率の規格値[%]
砂利(粗骨材)・砂(細骨材)
砂利:3.0以下
砂:3.5以下
砕石(粗骨材)・砕砂(細骨材)
3.0以下
高炉スラグ骨材(細骨材)
3.0以下
高炉スラグ骨材(粗骨材)
L:6.0以下 N:4.0以下
フェロニッケルスラグ骨材(細骨材)
3.0以下
鋼スラグ骨材(細骨材)
2.0以下
電気炉酸化スラグ骨材(細骨材)
2.0以下
電気炉酸化スラグ骨材(粗骨材)
2.0以下
人工軽量骨材(細骨材)
人工軽量骨材(粗骨材)