減水剤、AE減水剤【セメント分散】

○減水剤とは
 減水剤とは、静電気的な反発作用によりセメントペーストの流動性を増大させる混和剤である。セメント粒子は水と接すると互いに凝集してセメントペースト中に存在するが、減水剤を添加すると個々のセメント粒子の界面に吸着し、セメント粒子が分散されることによりセメントペーストの流動性が増大する。

○AE減水剤とは

 AE減水剤とは、セメント分散作用と空気連行作用の双方を有する混和剤である。

○ワーカビリティー

 減水剤を用いるとセメントの分散作用によりコンクリートのワーカビリティーが向上し、材料分離も減少する。AE減水剤では連行空気泡の作用が加わるため、さらに効果が増大する。

○コンシステンシー

 減水剤を用いることで所要のコンシステンシーを得るのに必要な単位水量を減少させることができる。減水剤の場合4〜6%、AE減水剤の場合12〜16%程度減少させることができる。

○単位セメント量

 減水剤の効果である単位水量の減少により、プレーンコンクリートと同一強度を得ようとする場合、単位セメント量は6〜10%程度減少させることができる。

○その他
・コンクリートの水密性が改善され、化学物質の浸食作用に対する抵抗性が増大する
・コンクリートの水密性が改善され、中性化に対する耐性が増大する
・AE減水剤はAE剤と同様に連行空気泡により耐凍害性が増大する