失敗学とは
失敗学とは、失敗から学ぶための手法である。失敗の背景にある「人間の心理・行動」に着目し、失敗から教訓を得ることで、類似した失敗を未然防止することが目的である。
失敗学では以下の3つのステップを実施し、類似の失敗を未然防止する。
- 失敗を主観的視点で認知する
- 主観的事実を一般化して、教訓を得る
- 教訓を個々に当てはめ、失敗の未然防止を行う
失敗学の提唱者は、「失敗学のすすめ」の著者、畑村陽太郎氏である。
失敗学における「失敗」とは
失敗学における「失敗」とは、以下のように定義されている。
失敗とは
「正しいことをしているつもりだった、にもかかわらず意に反してその行動が望ましくない結果を引き起こした。この時、正しいことをしているつもりだった行動」
これが後に失敗あるいは失敗行動と定義されるのである。
失敗学実践編
また、「失敗学のすすめ」では以下のように記載されている。
「人間が関わっている」
「望ましくない結果」
それが失敗
失敗学のすすめ
すなわち、失敗とは「望ましくない結果を招いた人間の行動」である。
ここで大切な点は、「人間の行動」という点である。「機械が悪い」で片付けるのではなく、その機械を設計・選定・使用した人間の心理・行動について考察を行う。
「なぜそのように機械を設計したのか」
「なぜその機械を選んだのか」
「なぜその機械をそのように使ったのか」
失敗学の主語は、常に「人」である。