技術士第二次試験建設部門の必須科目の解説・考察を行う。
平成28年度技術士第二次試験問題【建設部門】
17.エネルギーの利用に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- メタンハイドレートはメタンと水が低温・高圧の状態で結合した氷状の物質で、「燃える氷」とも呼ばれ次世代のエネルギー資源として注目されている。
- 中小規模の水力発電には多くの未開発地点があり、分散型電源としてのポテンシャルが高い。
- 再生可能エネルギーとして太陽熱エネルギーの利用とともに、地下水、河川水、下水などを熱源とした温度差エネルギーも利用されている。
- CCS(二酸化炭素回収・貯留)技術とは、中長期的に化石燃料の利用を可能とする技術の1つとして、排出される二酸化炭素を分解・回収・輸送して地中や海岸等に長期的に貯蔵し、大気から隔離する技術のことである。
- 太陽光発電は発電コストが安く、安定的に発電を行うことが可能なベースロード電源であるが、開発には時間がかかるという課題がある。
○解答と解説
最も不適切なものは[5]である。太陽光発電は天候に左右され、夜間は発電ができないため、ベースロード電源ではない。
・ベースロード電源
季節、天候、昼夜を問わずに一定量の電力を安定的に低コストで供給できる電源である。原子力発電、火力発電、水力発電、地熱発電などが挙げられる。