技術士第二次試験建設部門の必須科目の解説・考察を行う。
平成28年度技術士第二次試験問題【建設部門】
19.次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 労働災害の発生状況を評価する指標である度数率とは、100万述実労働時間当たりの労働災害による死傷者数をもって、労働災害の頻度を表したものである。
- 労働安全衛生におけるリスクアセスメントとは、労働災害などが起こる可能性と災害などでのケガの大きさが、どこにいつ潜んでいるかを調査し、適切なリスク低減対策を実施することをいう。
- フライアッシュを用いたコンクリートの流動性は向上し、その単位水量は、同一スランプの通常のコンクリートに比べて、大きくなる傾向にある。
- 薬液注入工法において一般的に使用される水ガラス系注入材は、溶液型と懸濁型に分類される。
- トランジットモールは、中心市街地のメインストリートなどで一般車両を制限し、道路を歩行者・自転車とバスや路面電車などの公共交通機関に解放することで街の賑わいを創出することを目的としている。
○解答と解説
最も不適切なものは[3]である。フライアッシュによって流動性が向上するため、必要な単位水量は減る。
○その他のキーワード
・薬液注入工法
薬液注入工法とは「任意に固化時間を調整できる注入材料(薬液)」を「地中に設置した注入管を通して地盤中に圧入し」「止水や地盤強化」を図る地盤改良工法である。
溶液型は土粒子の間隙を埋め土と一体化させることを目的とした注入方法である。地盤に浸透させるよう注入する。主に砂質土や砂礫土に対して行う。
懸濁型は土中に割裂脈を形成し大きい間隙を埋めることを目的とした注入方法である。粘性土や礫質土に対して行う。