剥落防止工法【第三者被害を防ぐ】

○概要
 剥落防止工法は、部材(構造物)からコンクリート片や外壁材等が剥落することを防止するために、アンカーやシート等でコンクリートの浮き部を固定する方法である。コンクリートの劣化を抑制するというよりは、剥落による第三者被害を防止することが目的である。

○工法の種類
・アンカーピンニング工法
 浮き部分の上からドリルで構造物に穴を開けアンカーを設置し、浮き部分を構造物に固定する工法である。アンカーの固定はエポキシ樹脂を用いる。アンカーだけをエポキシ樹脂で固定する方法と、アンカー及び浮き部全体をエポキシ樹脂で固定する方法がある。

 

・繊維シート接着工法
 浮き部分を覆うように繊維シートを貼る工法である。構造物に接着剤を塗布し、その上に繊維シートを貼り浮き部の剥落を防止する。繊維シートは紫外線に弱いため、繊維シートの上には保護シートを設置する。

 

・ウレタン樹脂吹付工法
 浮き部分にウレタン樹脂を吹き付けて浮き部の固定を行う工法である。ウレタン樹脂吹付後は表面保護材を塗布する。