フライアッシュセメント【球形でベアリング】

○フライアッシュセメントとは
 フライアッシュセメントとはフライアッシュを混合したセメントである。置換率よってA〜C種があり、A種(5〜10)、B種(10〜20)、C種(20〜30)である。A・B・Cの置換率の規定はシリカセメントと同様である。
 フライアッシュセメントを使用すると単位水量が減り、長期強度が増大する。また、乾燥収縮が減り水和熱が小さくなる。

○フライアッシュ
 フライアッシュとは、火力発電所において微細炭を燃焼したときに生じる灰である。良質なフライアッシュは球形である。

 フライアッシュ自体に水硬性はないが、フライアッシュに含まれるSiO₂[二酸化ケイ素]がセメントのCa(OH)₂[水酸化カルシウム]と反応して効果する。この性質をポゾラン活性と言う。

○フライアッシュキーワード
・ポゾラン活性
・球形
・単位水量を減らす
・長期強度が増える
・水密性が向上する
・乾燥収縮が小さい
・水和熱が小さい
・未燃炭素量が多いフライアッシュだとAE剤を吸着する
・アルカリシリカ反応を抑制できる
・ポゾラン活性により水酸化カルシウムを消費するため、中性化が早い
・ボールベアリング効果によりスランプが大きくなる
・海洋コンクリートに使用する
・吹付コンクリートでは分離抵抗性や圧送性が向上する
・また、粉じん濃度やはね返り率を低減できる
・ダムコンクリートに使用する