鉄筋の加工・組立【あき、かぶり】

○貯蔵
・鉄筋は錆や汚れを防ぐため直接地上に置かない
・屋外に置く場合は適当な覆いをして、雨・霧・潮風を直接当てないように貯蔵する

○加工
・加工は常温で行う
・鉄筋の曲げ戻しを行ってはならない

・溶接してはならない

○フック加工
・半円形フック、鋭角フック、直角フックでそれぞれ形状寸法の規定がある
・曲げ半径は鋼材の材質と使用用途によって鉄筋径の1〜3.5倍の規定がある
・JASS5では下記の鉄筋末端部に必ずフックをつけると規定している

丸鋼、あばら筋および帯筋、柱および梁の出隅部分の鉄筋、煙突の鉄筋


○組立
・鉄筋表面に浮き錆等がある場合は組立前にワイヤブラシなどで清掃して取り除く

・鉄筋の交点の要所は0.8mm以上の焼きなまし鉄線またはクリップで縛結する

 

○あき
・「あき」とは鉄筋相互の間隔
・梁における軸方向鉄筋の水平あきは20mm以上、粗骨材の最大寸法の4/3以上、鉄筋直径以上
・棒形振動機を差し込むためのあきを確保しなければならない
・2段以上に軸方向鉄筋を配置する場合には、鉛直のあきは20mm以上、鉄筋直径以上とする

○かぶり
・「かぶり」とは鉄筋の表面からコンクリート表面までの距離
・鉄筋の直径または耐久性を満足するかぶりの大きい値に施工誤差を考慮した値を最小値とする
・例外として以下の規定がある
1.構造物の重要な部材で地中にコンクリートが直接打ち込まれる場合は75mm以上とする
2.水中で施工する構造物の場合は100mm以上とする
3.流水その他すり減り作用を受ける場合は通常のかぶりより厚くする
4.化学作用を受ける場合は保護層などで対処する
5.耐火性を必要とする構造物は性質を考え定める