プライミング効果とは【連想ゲーム】

〇プライミング効果とは
プライミング効果とは、プライム(先行刺激)によって、人間の行動が無意識のうちに影響を受ける現象である。
ある単語を事前に見聞きした場合、その単語が持つイメージによって無意識のうちに行動や思想が影響を受ける。また、単語だけではなく、ある行動をすることで、無意識のうちにその行動に合わせた感情を持つ。

○プライムの意味
プライミング効果のプライム(prime)とは、「根本的な」「下塗りする」「準備する」という意味である。
刺激を受けることでそのイメージが脳内の奥深くに残り、人間の行動や思想に影響を与える。

〇プライミング効果の例
「高齢者」という単語を聞いた後は歩く速度が遅くなる。
人の話を頷きながら聞くと、肯定的に受け止めやすくなる。
人の話を首を振りながら聞くと、否定的に受け止めやすくなる。
「お金」を連想する物を見聞きすると、個人主義的になる。
「笑顔」を作ると気分が良くなる。

〇プライミング効果の実験例
無人販売所での実験結果を紹介する。無人販売所があり、料金はその場で箱に投入する仕組みである。無人販売所の値段表の脇には写真が飾ってある。その写真の種類によって、料金の回収率が異なるという結果が出た。具体的には、花の写真を飾った場合と、人がこちらを見ている写真を飾った場合では、人の写真を飾った場合との方が回収率が高い。これは、人がこちらを見ている写真を飾ることで、「料金を支払っているか見てますよ」という暗黙のメッセージを受けとり、行動に影響を与えた結果である。

〇プライミング効果の使い方
我々は自分の行動は自分で決めているつもりである。しかし、実際は無意識のうちにプライムに誘導されている。プライム効果を自分のために利用するためには、実現したいことを身の回りにたくさん忍ばせておくことである。目標を実現する方法の1つとしてよく紹介される「パソコンのパスワードを目標を連想させるものにする」という方法は、プライミング効果を利用している。