現役でゼネコンで働いている私が、建設業の魅力について考えます。
私が考える建設業の魅力は
1.「飽きない」
2.「責任が重い」
3.「業界が遅れている」
です。
よく言われる建設業の魅力は
1.「大きな物を作る」
2.「社会の役に立つ」
3.「地図に残る」
ですが、私はそれを否定します。
これらを本当に実感できるのは上の人間であり、若手ではありません。
この件についての詳細は、前回の「建設業の魅力の問題点」に記載しています。
1.「飽きない」
建設業は「飽きない」と思っています。
何故なら、毎日がびっくりするぐらい違うからです。
夜勤をやっている現場は、自分が寝ている間にも現場が進んでいきます。
夜寝ている間にトラブルが発生していることもあります。
変化がとても早いです。
毎日やることが違い、やるべきことも違います。
建設業は自然が相手の仕事であり、全ての工事で条件が違います。
作る物がそれぞれ違いますし、作る場所が違います。
気候や気温が変われば問題点も変わります。
不確定要素が多く、やったことないことだらけです。
工場のような全てが管理された環境とは全く違います。
行き当たりばったりです。
建設業には完璧主義の人は向きません。
やってみなければわからないことが多いからです。
仮にある場所を掘ったときを考えます。
「順調に掘れる」
「水が噴き出してくる」
「山が崩れてくる」
「岩が出てきて硬くて掘れない」
「遺跡が出てきた」
「不発弾が出てきた」
まだまだ色々な無限の可能性があります。
全てを予想することはできません。
もちろん、事前に調査は行います。
しかし、調査は調査です。
全箇所で調査を行うわけではなく、代表的な箇所のみで調査を行います。
なので、やってみないとわからないのです。
建設業には最適主義の人が向いています。
その場その場でしっかりと考え、今できる最善を尽くすことが必要です。
判断力が求められます。
2.「責任が重い」
建設業は責任が重いです。
失敗するとダメージが大きいです。
取り返しがつかないことが多いです。
だからこそ、仕事をやり遂げた時に達成感を感じるのだと思います。
物事を決定する際は、たくさんの人が確認をしたほうが望ましいです。
会議を行って、企画書を作って、係長が承認して、課長が承認して、部長が承認して…
と複数の段階を踏むのが、おそらく正しい方法です。
建設業も、基本的には同じです。
しかし、予想外のことが急に発生した場合はこのような手順を踏んでいる暇はありません。
「穴を掘ったら水が噴き出してきましたー!!!」
「わかった!じゃあ今から会議を開くからそのまま待っててください!!!」
……こんなことはできません。
現場にいる人間がこの瞬間に最善の方法を判断して対応しなければなりません。
事前にトラブル内容と対応策はある程度は想定しますが、全てを網羅することはできません。
判断ミスは最悪、「死」に繋がります。
冷静に考えるとこんなに「死」の可能性を身近に感じる仕事はないと思います。
「水が吹いてきました!」
「これは大量に吹く可能性がある。今日は作業を中止して全ての機械をトンネル外へ避難させてください」
〜翌日〜
「トンネル内が水没しています!」
「危ないところだった、作業を続けていたらどうなっていたことだろうか…」
こんなこともあり得ます。
適切な対応ですが、一歩間違えれば人が死ぬ可能性もあります。
建設業の判断ミスは危険です。
だから日々努力するのです。
3.「業界が遅れている」
建設業は古い業界であり、間違いなくこれから急速に変化をする業界です。
何故なら圧倒的に人手不足になるからです。
今までの建設業は人で溢れていました。
工事に人手が必要だったからです。
給料が良かったからです。
インフラの整備が盛んだったからです。
日本を良くするというやりがいに満ちていたからです。
今の建設業は人が減ってきています。
危険、きたない、かっこ悪いからです。
今はまだ、年配の方が現役で頑張っているので仕事量を維持できています。
しかし、まもなく本当に退職が始まります。
さすがに70を超えた人が最前線で働く姿は想像がつきません。
今の建設業には人を大切にする文化が足りていません。
上の人間に古い人間が多いからです。
過去の人が溢れていた時代を当たり前だと思っているからです。
建設業は古い人間が強いです。
何故なら建設業は不確定要素が多く、経験が重宝されるからです。
昔は村の長老が偉かったのと根本的には同じです。
マネジメントもクソもありません。
まもなくこの時代が終わりを迎えます。
建設業変革の時代がやってきました。
やっとGPSが導入されました。
やっと女子トイレができました。
やっとスマホが普及し始めました。
やっと分煙化されてきました。
やっとパワハラが認知されてきました。
今までの建設業とは違います。
きっと変われます。
もっと人を大切に、若手を大切にする業界になれそうです。
本当に人手を求めているからです。
この記事は全て本音です。
今はこんな業界です。
しかし、未来を明るくすることは可能です。
これから明るく変化する仕事ってわくわくしませんか?
私と一緒に新しい建設業を作りましょう!