SDSの「6.漏出時の措置」の読み方【こぼしたときにどうするか】

漏出時の措置の概要

漏出時の措置の項目には次の情報を含める。

  • 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置
  • 環境に対する注意事項
  • 封じ込め及び浄化の方法及び機材、回収・中和などの浄化の方法及び機材、並びに「廃棄上の注意」と異なる廃棄の方法があればここに記載する。

この情報には、二次災害の防止策を含めることが望ましい。

漏出時の措置の記載例

硫酸の場合

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

作業者は適切根保護具を着用し、眼、皮膚への接触や吸入を避ける。

直ちに、全ての芳香に適切な距離を漏洩区域として隔離する。

関係者以外の立ち入りを禁止する。

適切な保護衣を着けていないときは破損した容器あるいは漏洩物に触れてはいけない。

風上に留まる。

低地から離れる。

環境に対する注意事項

河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。

環境中に放出してはならない。

回収、中和

少量の場合、乾燥土、砂や不燃材料で吸収し、あるいは覆って密閉できる空容器に回収する。

封じ込め及び浄化の方法・機材、二次災害の防止策

危険でなければ漏れを止める。

すべての発火源を速やかに取り除く(近傍での喫煙、火災や火炎の禁止)

アセトンの場合

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

作業者は適切な保護具を着用し、眼、皮膚への接触やガスの吸入を避ける。

漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。

直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。

関係者以外の立ち入りを禁止する。

漏洩しても火災が発生していない場合、密閉性の高い、不浸透性の保護衣を着用する。

風上に留まる。

低地から離れる。

密閉された場所に入る前に換気する。

環境に対する注意事項

排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。

河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。

回収、中和

少量の場合、乾燥土、砂や不燃材料で吸収し、あるいは覆って密閉できる空容器に回収する。

少量の場合、吸収したものを集めるとき、清潔な帯電防止工具を用いる。

大量の場合、盛土で囲って流出を防止し、安全な場所に導いて回収する。

大量の場合、散水は、蒸気濃度を低下させる。しかし、密閉された場所では燃焼を抑えることができないおそれがある。

封じ込め及び浄化の方法・機材、二次災害の防止策

危険でなければ漏れを止める。

漏出物を取り扱うとき用いるすべての設備は設置する、

蒸気抑制泡は蒸発濃度を低下させるために用いる。

すべての発火源を速やかに取り除く(近傍での喫煙、ヒバやな火災の禁止)

蒸気発生の多い場合は、噴霧注水により蒸気発生を抑制する。

関係箇所に通報し応援を求める。