鋼材腐食量【面積率と質量で評価】

○鋼材腐食量の評価方法
 鋼材腐食量の評価方法は「発錆面積(はっせいめんせき)」と「鋼材質量減少量」を調べる方法がある。

 

○腐食面積率の算出
 コンクリート構造物から取り出した鋼材に対して、腐食状況を正確に写し取り展開図を作成する。腐食部分の面積をプラニメータや画像処理装置等により測定する。測定した鋼材の腐食面積を鋼材の表面積で割ることで腐食面積率を求める。
 腐食面積率(%) = 鋼材の腐食面積 ÷ 鋼材表面積
※プラニメータとは面積計である。平面上の図名の輪郭をなぞるとその面積を計測できる。

 

○鋼材の腐食による質量減少率の算出
・腐食生成物(錆)の除去
 鋼材を10%クエン酸二アンモニウム溶液(60℃)に1日〜数日間浸けた後、流水による錆を除去する。

 

・減少率の算出
 腐食前の鋼材質量と腐食後の鋼材質量から鋼材質量減少率を算出する。腐食前の鋼材質量が未知の場合は、同じ構造物の非腐食部分の質量や計算上の質量を用いる。
 鋼材質量減少率(%) = (腐食前の質量 – 腐食後の質量) ÷ 腐食前の鋼材質量