○エフロレッセンスとは
コンクリート表面に浮き出る白い生成物のことである。白い華が咲くようにも見えることから「白華(はっか)」とも言う。
エフロレッセンスは英語でefflorescenceである。efflorescenceの意味はコンクリートのエフロレッセンスの他に(植物・文化・才能)の開花や、(化学的な)風化などがある。
○エフロレッセンスによる影響
エフロレッセンスは美観の面で問題となる。コンクリート構造物の強度には影響しない。
○エフロレッセンスの発生原因
コンクリート内部に侵入した水分が、蒸発する際に石灰分などの可溶成分が表面にしみ出して固まる。太陽光が当たり乾燥・湿潤の差が大きい南側に発生しやすい。また、気温が高い夏季のほうが発生しやすい。
水分の移動が原因となるため、エフロレッセンスを防止するためには水分が移動しにくいコンクリートにする必要がある。そのためにはひび割れやコールドジョイントを防ぐことや、水セメント比を小さくして緻密なコンクリートとすることが有効である。
○エフロレッセンスの種類
混練り水などの元来コンクリート中に含まれる水分により発生するものを「一次エフロレッセンス」。雨水や地下水などの外部の水がコンクリート中に侵入して生じるものを「二次エフロレッセンス」と呼ぶ。
○エフロレッセンスとコンクリート劣化の関係
エフロレッセンスに鉄筋の錆汁が混在している場合は鉄筋が腐食している可能性が高い。コンクリートのひび割れを通って水分が移動しエフロレッセンスが発生している可能性があるため、ひび割れの原因を調査する必要がある。
○エフロレッセンスの補修
水洗いによって清掃、もしくはやすり等で削り取る。