電磁誘導法【金属を探査】

○電磁誘導法とは
 コンクリート中の鉄筋位置を探査する方法の1つである。ファラデーの電磁誘導の法則を利用して探査を行う。
 ファラデーの電磁誘導の法則とはコイルと磁界と電気の関係の法則である。コンクリート中の鉄筋による磁界の変化をコイルによって検知し、鉄筋位置を推定する。また、磁界の変化量から鉄筋径及びかぶりを推定することもできる。

○適用対象
 電磁誘導法は磁界を利用する探査方法なので、コンクリート中の鉄筋や鉄筋以外の埋設金属の探査にも利用することができる。鉄筋探査が可能なコンクリート深さは100mm以内、探査対象の鉄筋はD10〜D38としている。(日本非破壊検査協会)
○電磁誘導法の長所
  1. かぶりが既知の場合、比較的正確に鉄筋径を測定できる
  2. 非磁性体であれば仕上げ材の影響を受けない
  3. コンクリートに空隙等の物理欠陥があっても鉄筋探査が可能
○電磁誘導法の短所
  1. かぶりより配筋ピッチが密な場合は鉄筋位置の測定が困難
  2. ダブル配筋の場合、表面側の鉄筋しか検出できない
  3. コンクリートの物理的欠陥の探査には使えない
  4. 塩ビのような非磁性体の探査には使えない