目次
可燃性固体とは(第2類危険物)
可燃性固体とは、酸化されやすい還元性物質で、自らが燃える固体である。火災によって着火しやすく、比較的低温で引火する性質を持っている。
可燃性固体の特徴
可燃性固体と第1類危険物などの酸化剤を混合すると爆発する恐れがあり、とても危険である。微細な粉末状のものは、空気中で粉じん爆発を起こす危険性がある。水や酸と接触させると水素ガスを発生するものや、水と反応して有毒ガスを発生するものもある。燃焼の際に有毒ガスを発生する物質もある。
代表的な可燃性固体
- 硫黄
- 鉄粉
- マグネシウム
- 固形アルコール
- ゴムのり
硫黄とは
硫黄とは、黄色の樹脂光沢のあるもろい結晶で、空気中で熱すると青白い炎を出して燃えて二硫化硫黄となる。様々な金属と化合して硫化物を生成する。火薬・マッチ・医薬品の原料・漂白・ゴムの加硫等に使用する。
鉄粉とは
鉄粉とは、鉄の粉末である。薬・花火・蒔絵などに使用する。
マグネシウムとは
マグネシウムとは、銀白色で延性に富む金属である。強い光を放って燃える。多くの金属酸化物を還元する。軽合金の材料として用いられる。
固形アルコールとは
固形アルコールとは、エタノールやメタノールを石けん・酢酸セルロースなどに吸収させてゲル状に固化させたものである。携帯用燃料として用いる。
ゴムのりとは
ゴムのりとは、生ゴムをベンゼン・トルエンなどに溶かしたものである。タイヤ修理やゴム製品の接着剤に用いる。
可燃性固体の火災対策
可燃性固体は自らが燃えるので、炎や火花との接触を避ける。また、酸化剤との接触も避ける。防湿に注意し、密閉して冷暗所に保管する。鉄粉や金属粉、マグネシウムなどは水や酸との接触を避ける。
水が使用できない物質を消火する際は、乾燥砂などで窒息消火する。