A測定とB測定が必要な作業【作業環境測定】

作業環境評価基準

 作業環境評価基準は、作業環境をどのように評価すべきかを定めた基準である。

 作業環境評価基準は、安全衛生法第65条の2(作業環境測定の結果の評価等)を根拠として定められている。

A測定・B測定が必要な根拠

 作業環境評価基準の第2条は「測定結果の評価」である。作業環境測定結果を「管理区分」で評価する旨や、「A測定」「B測定」の言葉の定義が記載されている。

第2条 (測定結果の評価) ※要約・抜粋

1.作業環境測定の結果は、以下に掲げる場合に応じ単位作業場所ごとに第一管理区分から第三管理区分までに区分することにより行うものとする。

一 A測定(作業環境測定基準第二条第一項第一号から第二号までの規定により行う測定をいう。)のみを行った場合

二 A測定及びB測定(作業環境測定基準第二条第一項第二号の二の規定により行う測定をいう。)を行った場合

作業環境評価基準の適用範囲

 作業環境評価基準の第1条は「適用」であり、本規定の適用範囲を明記している。

第1条 (適用)

 この告示は、労働安全衛生法第六十五条第一項の作業場のうち、労働安全衛生法施行令第21条第1号、第7号、第8号及び第10号に掲げるものについて適用する。

 「作業環境評価基準」は「安全衛生法施行令第21条」の「第1・7・8・10号」の作業に対して適用される。すなわち、これらの作業は「A測定」「B測定」等の作業環境測定を行い、結果を「管理区分」で評価する必要がある。

A測定・B測定が必要な作業

 A測定・B測定が必要な作業は、「安全衛生法施行令第21条」の「第1・7・8・10号」の作業である。

 下記の条文のとおり「粉じん作業」「特化物作業」「石綿作業」「鉛作業」「有機溶剤作業」が、A・B測定及び管理区分での評価が必要な作業である。

安全衛生法施行令 第21条 ※抜粋・要約

(作業環境測定を行うべき作業場)

1.土石、岩石、鉱物、金属又は炭素の粉じんを著しく発散する屋内作業場

7.第1種・第2種の特定化学物質を製造し、若しくは取り扱う屋内作業場。石綿等を取り扱い、若しくは試験研究のため製造する屋内作業場若しくは石綿分析用試料等を製造する屋内作業場。コークス炉上において若しくはコークス炉に接してコークス製造の作業を行う場合の当該作業場

8.鉛業務を行う作業場

10.有機溶剤を製造し、又は取り扱う業務で厚生労働省令で定めるものを行う屋内作業場