N,N-ジメチルホルムアミドによる健康障害【Nにメチルがくっついた】

N,N-ジメチルホルムアミドとは

 N,N-ジメチルホルムアミドとは、無色で微かにアミン臭がする液体である。有機化合物の一種である。略称はDMFである。

 N,N-ジメチルホルムアミドの「N」「ジ」の意味は以下の通りである。

N,N-ジメチルホルムアミドの使用用途

 試薬、溶剤、洗浄剤、合成繊維、人工皮革、触媒、溶媒、ホルミル化試薬、
ガス吸収剤などに使用される。

N,N-ジメチルホルムアミドの規制

有機溶剤中毒予防規則

 有機溶剤中毒予防規則とは、有機溶剤を使用する際に必要な設備・管理・健康診断・保護具等について定めた法律である。有機溶剤を使用する作業者の有機溶剤中毒を予防することを目的として法律である。

 有機溶剤は毒性の強い順に第一種、第二種、第三種に分けられており、N,N-ジメチルホルムアミドは第二種に分類されている。

PRTR法(化学物質管理促進法)

 PRTR法とは、有害性のある対象化学物質を誰がどのくらいの量を環境中へ放出しているのかを把握するための法律である。各事業所等が対象化学物質の排出状況を管理・報告することで、化学物質の自主的な管理の改善を促進し、環境保全上の支障を未然に防止することを目的とした法律である。

 N,N-ジメチルホルムアミドは対象化学物質に定められている。

 ちなみに、PRTRの意味は以下の通りである。

Pollutant:汚染物質

Release:放出する

Transfer:移動

Register:記録

水質汚濁防止法

 水質汚濁防止法とは、工場などから公共用水域に排出される水の排出規制や生活排水対策の促進により、公共用水域・地下水の水質の汚濁を防止することと、健康被害が生じたときの事業者の損害賠償責任について定めた法律である。

 水質汚濁法では有害物質の排水基準が定められており、N,N-ジメチルホルムアミドは有害物質に指定されている。

大気汚染防止法

 大気汚染防止法とは、ばい煙排出者に対して排出基準に適合しないばい煙の排出を禁止し、国民の健康の保護と生活環境の保全を目的とした法律である。ばい煙とは、煙とすすのことである。

 N,N-ジメチルホルムアミドは排出基準が指定されている。

N,N-ジメチルホルミアミドの健康障害

  • 頭痛
  • めまい
  • 肝機能障害