油水分離(廃棄物の中間処理)とは【浮かす、集める、沈める】

○油水分離施設とは
油水分離施設とは、排水中に含まれる油分を分離・除去する施設である。

○油水分離施設の種類
重力分離:油を浮かせて回収
粗粒化分離:油をオイルマットで回収
加圧浮上分離:圧力をかけて油分を浮かせて回収
凝集沈殿分離:油分を凝集して沈降させて回収

○重力分離
重力分離は、油と水の比重の差を利用して油水を分離する方法である。油は水よりも比重が軽いため、水面に浮かぶ。浮かんだ油分を回収して油水を分離する。

○粗粒化分離
粗粒化分離は、油水が混合している排水を親油性を持つ布(オイルマット)に通すことで油分を回収する方法である。

○加圧浮上分離
加圧浮上分離とは、油水が混合している排水中に気泡を発生させて、その気泡に油分を吸着させ急速に水面に凝集する方法である。加圧した水に空気を溶け込ませた後常圧に戻すと、水中に微細な気泡が発生する。その微細な気泡が水面に浮上する過程で油分を吸着するため、油が水面に集まる。

○凝集沈殿分離
凝集沈殿分離とは、排水中に凝集剤を添加して排水中の浮遊物質を油分と共に沈降させ、油分を回収する方法である。