固化(廃棄物の中間処理)とは【産廃を封じ込める】

○固化とは
固化とは、産業廃棄物に含まれる有害物質や重金属などを産業廃棄物ごとコンクリートなどに封じ込め、外部への溶出を抑える処理方法である。有害物質の無害化や有害物質を外部に溶出しにくくすることを目的とした処理方法である。

○コンクリート固化
コンクリート固化とは、産業廃棄物とセメントを混練りする事で産業廃棄物中に含まれる有害物質をコンクリート内に封じ込める処理方法である。主に重金属の封じ込める際に使用される。セメントの代わりにアスファルトを用いることもある。
コンクリート固化施設は設置費やランニングコストが安いという長所がある。また、処理能力が高く一度にたくさんの廃棄物を固化でき、個かごの廃棄物は化学的に安定している。しかし、セメントを廃棄物に添加して固化を行うため、廃棄物の容量が著しく増大するという欠点がある。容量が増大すると運搬効率の低下や、最終処分場の埋立スペースの消費が問題となる。

○薬剤固化
薬剤固化とは、キレート化合物を始めとする薬剤により廃棄物を固化する方法である。コンクリート固化は重金属等を安価にコンクリート内に封じ込めることができるが、固化が不十分だった場合は重金属がコンクリート外へ溶出する可能性がある。キレート剤による固化は、キレート剤が重金属と結びつき重金属の溶出を抑えることが可能となる。