土工重要キーワード(1級土木施工実地試験)

 1級土木の実施試験でよく出てくる単語について記載する。意味を記述する問題が出ることもある。
○ボイリング
 砂質土地盤を掘削する時に掘削面と土留め背面側の水位差により掘削底面の砂が沸き立つような状態になり、土留めが崩壊する現象。
ボイリング=Boiling
boilの意味は沸騰する。

○ヒービング
 柔らかい粘性土地盤を掘削する時に土留め背面の土や上載荷重により、
 掘削底面の隆起や土留め壁のはらみが生じる。
ヒービング= heaving
heaveの意味は持ち上げる。
○トラフィカビリティ
 トラフィカビリティとは地盤が建設機械の走行にどの程度耐えうるかを表す数値である。コーン指数で示される。
 各建設機械で必要なコーン指数が決まっており、ダンプトラックだとコーン指数1200以上、超湿地ブルドーザーだと200以上である。
トラフィカビリティ=trafficability
trafficabilityはtraffic abilityであり
走行可能性と訳すことができる。
○種子散布工
 種子や肥料をポンプで放出して目的の法面に吹き付ける工法。植生可能な地山ですべりが生じない安定した法面に適する。
○植生基材吹付工
 下地工としてラス金網張り工を併用して種子を吹き付ける。硬質土、軟岩等の根の伸張が期待できない法面に適する。
○現場打ちコンクリート枠工
 斜面に型枠を設置してコンクリートを打設する工法。
○吹付枠工
 法面に型枠を設置してモルタルを吹き付ける。亀裂の多い岩盤法面に有効である。
○土量変化率
 土量変化率とは切土・運搬・盛土の過程で土の体積が変化する割合のことである。
 地山の土量を基本とし、切土を行いほぐれた土量を「ほぐし土量」と呼び L で表す。また、盛土を行い締め固めた後の土量を「締め固めた土量」と呼び C で表す。
L=ほぐし土量/地山土量
C=締固め土量/地山土量
となり、どちらも地山の土量からの変化率で表す。
○土量計算表
 土量計算表とは切土・盛土の土量を平均断面法により計算するための表である。
 距離と断面積が与えられており
土量=距離×平均断面積
平均断面積=(前測点+後測点)/2
で求める。
○排水処理工法
 地下水位の高い地盤を掘削するために推移を下げることである。釜場排水工法とは最もオーソドックスな排水処理工法であり、周囲より一段下がった釜場を作りそこに水中ポンプを設置し排水を行う。
 ウェルポイント工法は地中にパイプを設置し、真空ポンプにより地下水をくみ上げ水位を下げる。ウェルポイントのウェルはwellで井戸という意味である。