PC桁橋の劣化【過去問論文考察】

○現況
・PC桁橋
・供用開始25年
・中部地方内陸部
・主桁の側面にPC鋼材に沿ってひび割れが発生
・横桁下部にひび割れ、腐食した鋼材が一部露出
・橋面防水なし
・冬季には凍結防止剤として塩化ナトリウムを散布
・骨材のアルカリシリカ反応性なし
・今後50年間供用

○変状の原因
【PC鋼材に沿ったひび割れ】
・PC鋼材に沿ったひび割れ⇒PC鋼材の腐食
・鏡面からの漏水による鋼材腐食
・凍結防止剤の塩化ナトリウムにより腐食促進
【横桁下部の鋼材腐食】
・凍結防止剤の塩化ナトリウムによる塩害の可能性が高い

○調査項目
・漏洩磁束法によるPC鋼材の切断の有無の確認
・X線透過法によるシースの充填状況の確認
塩化物イオン濃度の調査
・水の侵入ルートの確認
・(可能であれば)耐荷試験で現存の性能検査

○必要な対策
【PC鋼材の腐食】
・プレストレスを導入する必要があるため、外ケーブル工法による補強
ひび割れ補修工法
【横桁】
・打ち換えが必要
【今後50年間使用するために】
・点検を強化する必要がある
・現状の劣化が激しいので、更新を検討する必要がある