○反応性骨材とは
反応性骨材とは、水酸化アルカリと接することで膨張を起こす骨材である。アルカリシリカ反応は、この膨張によりコンクリートにひびが発生する。
○アルカリシリカ反応が発生する3つの条件
1.反応性骨材が一定量以上存在すること
2.細孔溶液中に十分な水酸化アルカリが存在すること
3.コンクリートが多湿または湿潤状態に置かれている
○ペシマム量
コンクリート中に含まれる反応性骨材の量が多いほど、アルカリシリカ反応による膨張が大きくなるわけではない。膨張が最も大きくなるときの骨材中に含まれている反応性骨材の割合をペシマム量という。
ペシマム量はセメント中のアルカリ量、骨材の種類や粒度などによって変化する。
○反応性骨材の種類
火成岩の一種である火山岩系の砕石を使用したコンクリートはアルカリシリカ反応が生じやすい。
○火成岩とは
火成岩とは、マグマが冷えて固まった岩石である。火成岩は岩石の生成速度により、3種類に分類される。
【火山岩】:マグマが急激に冷えて固まったもの
【深成岩】:マグマがゆっくり冷えて固まったもの
【半深成岩】:火成岩と深成岩の中間
○反応速度
火山岩 > 半深成岩 >深成岩
の順に結晶が細粒化して反応性が高くなる。反応性が高い火山岩には「安山岩(あんざんがん)」や「流紋岩(りゅうもんがん)」がある。
○安山岩砕石
1980年代に安山岩砕石を使用したコンクリート構造物でアルカリシリカ反応による損傷が発見された。