けい酸塩系表面含浸工法【緻密化】

○けい酸塩系表面含浸工法とは
コンクリート表面に塗布することでコンクリート表面から含浸させ、コンクリート表層部の空隙を緻密化することでコンクリートの耐久性を向上させる工法である。

○固化型けい酸塩系表面含浸材
けい酸リチウム系の表面含浸材である。
塗布した材料自体が乾燥して固化したものがコンクリート内の空隙を充填する。材料が乾燥するまでは雨が掛からないようにする等、コンクリート表層部を乾燥状態に保持する養生が必要である。

○反応型けい酸塩系表面含浸材
けい酸ナトリウム系、けい酸カリウム系の表面含浸材である。
コンクリート中の水酸化カルシウムとの反応によりC-S-Hゲルを生成し、コンクリート中の空隙を充填する。含浸材塗布後は散水等の処置を行い、含浸材が溶解状態を維持できるようコンクリート表層部を湿潤状態に保つ。

○アルカリ性付与効果
けい酸塩系含浸材はアルカリ性を付与するため、ASRの疑いがある構造物には不適切である。

○けい酸塩とは
けい酸塩とは、けい酸イオンを含むイオン結晶であり、多くの鉱物の成分である。
けい酸ナトリウムの濃厚水溶液をオートクレープ中で加熱処理すると水飴状の粘度の高い液体となり、水ガラスと呼ばれる。